Congregational symbol

シャローム / 国連NGO ニュースレター

23巻、1号          2022年4月

pdf  966 KB

希望において大胆に!希望の大胆さの中に!

ルーシー・ナイ、SSND、セントラルパシフィック管区

SSNDは11年半、メキシコとアメリカ合衆国の国境に位置するアリゾナ州ダグラスにいました。そこは、教皇フランシスコが言われるように、「人間の尊厳が認められない」(『兄弟の皆さん』)ところでした。1年間、私たちは、メキシコのアグア・プリエタにある「移住者センター」で、ボランティアチームのメンバーとして働き、センターに到着する移住者を温かく迎えました。たとえ真夜中であっても!うすら寒い冬の朝に震えている人たちのために、コーヒー、食べものを提供し、サボテンのとげだらけなった衣類の着替え、毛布、靴下、手袋、帽子などを用意しました。最近、一人の移住者が、感謝のほほえみを浮かべながら、「北への旅の中で、自分が人間として扱われたと感じるのは、これがはじめてです」と言いました。

私たちは移民の人々から、トラウマ、驚くばかりの頑張り、悲嘆、愛の物語を聴きます。「砂漠の天使たちにいのちを救われました」とルイスは分かち合ってくれました。「5日間歩いた後、水ぶくれがとても悪くなったので、一団についていけなくなりました。私はゆっくり歩き続け、独りぼっちでした。水を飲めなくなって7日目、自分の尿を飲みはじめていました。ついに死のうと思って横たわりました。両目のまぶたはくっつき、目を開けることも体を動かすこともできませんでしたが、聴くことはできました。私は、立ち止まった移住者たちが私に触れ、私がまだ生きていることに気づきました。みんなで私を生き返らせようと試みてくれて、そしてそれから、自分たちが持っていた4ガロンの水と、食べものとを私のところにおいて行きました!私は、どの方向へ行ったらよいか全くわかりませんでしたが、もう一度歩く新たな力を見出しました。9日目に、一人の女性警官が私を見て、車で国境検問所へ連れて行ってくれました。」その移住者の感謝と驚くべき回復力に心を動かされ、励まされました。

ルーシー・ナイ、SSND

現代の奴隷とタリタ・クム、行動への呼びかけ

マリネス・カプラ、SSND国際シャロームコーディネーター

「現代の奴隷制」は人身売買、強制労働、強制売春、借金に縛られての無償労働、強制結婚など、様々な形で存在しています。世界中でおよそ4千30万人が奴隷にされています。71パーセントが女性と子どもです。最新の「世界奴隷指標」は2018年のもので、現代の奴隷状態に陥っている人々の数を国毎に示しています。同時に政府がこの状況に対応するために取っている行動の分析、人々を奴隷状態に陥らせている原因を示しています。地図は最悪の5ヶ国しか示していませんが、この人権侵害は、世界中ほとんどすべての国に存在しています。

自分の国はその中でどうなっているでしょう。私たちが消費しているもののうち、どれくらいが、奴隷制度の連鎖からきているでしょうか。児童労働あるいは強制労働によって生産された商品一覧や、外交問題評議会情報ガイドでさらに情報をご覧ください。この人権侵害を止める取り組みに関わる一つの方法は、「タリタ・クム行動への呼びかけ」に関わることです。

人権侵害に対抗する国際奉献生活者のネットワークであるタリタ・クムは、「行動への呼びかけ」をはじめてから10周年を祝いました。その主な目的は以下の4つです。すなわち、人身売買や搾取の被害者、またその危険に晒されている人を世話すること、肉体的、社会心理的、霊的な傷を癒すこと、被害者の声を広く知らせることで、危険に瀕している個人と並んで、被害者やサバイバーを力づけること、正義の確保を進めることによって、人としての尊厳を回復することです。タリタ・クムは、投資家たちに、次のようなかかわりの鍵となる分野における力に加わるよう招きたいと望んでいて、それは、特に、個人、地域、組織のレベルで影響力があります。

行き先の国々の被害者たちのための、仕事や住居の許可書と並んで、正義で長期の、州が支援する社会心理学的な健康の援助の確保を保証すること。家族や地域と並んで、女性と子どもを力づけること。強制移動の場合を含む、安全で法的な移住者の小道を支援すること。世話と連帯の経済を促進すること。

この「行動への呼びかけ」は、私たちの生活と使徒職にどのように取り入れて行けるでしょうか。

協力のために教育する:個人主義にチャレンジすること

レナタ・エロス、SSND、ハンガリー管区

私の目標は、生徒たちの中にラウダートシ(LS)の精神を強めることです。教皇フランシスコは、「私たちには、共通の起源について、相互に属し合っていることについて、そしてあらゆる人と共有される未来についての自覚が欠けています。この基本的な自覚が、新しい信念、新たな態度とライフスタイルを成長させてくれるでしょう。」(LS 202)と言っています。

うちの生徒は、個人主義の強い影響を受けています。彼らの目標は競争です。協力は彼らにとってずっと難しいのです。私は生徒に、神によって私たちにゆだねられた世界を世話することや、人間の生活の品位のための正義の構造を築くことは、一緒に働くことによってだけ可能であるということを学んでもらいたいのです。この精神において生徒が成長するのを手伝うために、私は、はじめは競争する、あるゲームを創り出しました。しかし最後には、隠された「宝」を見つけるために一緒に働かなければなりませんでした。任務のために必要とされる道具のうち一つしか与えられませんでした。他の道具を願わなければなりませんでした。また、「宝」を見つけるために、チームは、地図の紙片しか受け取りませんでした。彼らは、勝つためにはその紙片をよせ集めなければなりませんでした。多くの生徒は、互いに手伝うよりむしろ、道具を持つことを否定しました。ついに「宝」は見つかりました。

振り返りの中で、多くの生徒は、協力するよりも競争するほうがいいと言いました。ある生徒は、みんな報いられたけど、誰一人勝たなかったねと言いました。競争すること、他者を打ち負かすことに慣れていて、楽しむのは骨の折れる任務でした。対照的に、協力は彼らにとってずっと難しいのです。私は、生徒が「私たちは互いを必要としていること、他者と世界に対して責任を共有していること、善良で正直であることにはそうするだけの価値があること」(LS 229)を学ぶことができるように、似たような体験を計画するつもりです。

Learning the art of cooperation

あなたの指先の国連の催し

ベアトリス・マルティネス・ガルシア、SSND、国連NGO代表

あなたは今までに国連の催しに参加したことがありますか。もしないなら、これはすばらしい機会です!あなたは先住民の使徒職をしたり、一緒にいたりしていますか。

「先住問題常設フォーラム」(UNPFII)は4月25日~5月6日に行われます。先住問題常設フォーラムは、2000年に設立された「国際連合経済社会理事会」(ECOSOC)の諮問機関です。常設フォーラムは、経済的や社会的発展、健康、文化、教育、環境、人権といった、先住民の問題について、その機関に熟達した助言を与えます。今年の議論のテーマは先住民に関係する、ある特定の権利である「自由な、より重要な、インフォームドコンセント(訳注:説明と理解・納得・同意)です。「国連先住民族の権利に関する国際連合宣言」は、この権利を認めています。それは先住民に、彼らあるいは彼らの領土に影響するかもしれないある企画に、同意を与える、あるいは与えないのを認めます。

常設フォーラムの間、催しのうち2つの型に、実質的に出席することができます。先住問題常設フォーラムの「公式の会合」は、加盟諸国がリードします。フォーラムの公開の会合は、オンラインのwebtv.un.orgで、「わきの催し」は加盟諸国あるいは、市民社会組織をもつ国連の機関がリードし、オンラインで開かれまる。さらに詳細な情報は、Sessions|United Nations For Indigenous peoplesをご覧ください。もしこの催しに興味があるなら、国連NGO代表にどうぞ連絡してください。

人間の生活の尊厳のために他者と協力する

ベアトリス・マルティネス・ガルシア、SSND、国連NGO代表

陳述書は、加盟諸国の意思決定に働きかけ、影響を与える、非政府組織に機会を提供します。昨年10月、私たちSSNDは、昨年3月に行われた「第66回 国連女性の地位委員会」(CSW66)の加盟諸国への「ホームレスをなくす作業グループ」(WGEH)から提出された次のような陳述書を公に支持しました。「女性の地位委員会」の優先的なテーマは、性の平等を達成することと、気候変動という状況の中の全ての女性と女児を力づけることでした。

「ホームレスをなくす作業グループ」は、国連で、傷つきやすい人たちのために弁護し、すべての人が十分な家を持つという人権を追求します。「ホームレスをなくす作業グループ」にとって、委員会に働きかけ、気候変動に関係のある要因のために、家がない、あるいは安全でない場所で生活している女性と女児についての懸念を強調することは、重大なことでした。これらの状況のもとで、女性と女児は、貧しい肉体的、感情的な健康を害していて、学び、持続可能な生計を手に入れ、人間の尊厳と平等で活躍する能力は限られています。

「ホームレスをなくす作業グループ」はまた、委員会と加盟諸国が、ホームレスの根本原因に取り組むために行動を起こすことを促しました。これらの推薦は、次の文書E/CN.6/2022/NGO/116の3頁と4頁にあります。次の陳述についての彼らの考えを分かち合うために、ホームレスあるいはシェルターで生活している人を知っている他のシスター、あるいは人々を招くことを考えてください。今こそが、惑星の気候の緊急事態の中で、基礎的な人権と、健康と持続可能な開発として、家に焦点を当てる時です

私たちの国際性という贈り物は、私たちが世界的な必要に気づき、私たちの世界の中で、その声を聴いてもらえない人たちの幸福のために弁護し、行動し、他の諸団体と協力して働くよう駆り立てます。

国際連合での私たちの使徒職は、他者と協働する多くの機会を提供しています。一つの例は、「正義のための宗教者連合」(JCoR)の中の私たちの会員の身分です。

「正義のための宗教者連合」は、国際連合によって認定された、男女の奉献生活者の20のカトリックの組織の心、頭、努力、声を集めます。一緒に、私たちは、私たちの愛を神の民の民と、貧しくされている兄弟姉妹に奉仕するようにとの呼びかけを分かち合います。「正義のための宗教者連合」のメンバーとして、私たちは、貧困の根本原因、自然災害の荒廃、そして持続可能でない開発に取り組むために、国連と世界中で、一緒に働きます。

「正義のための宗教者連合」は、対面で、あるいはオンラインでの弁護を、インド、西アフリカ、ラテンアメリカの奉献生活者のために、研修や訓練を提供します。「正義のための宗教者連合」はまた、諸委員会や「ハイレベル政治フォーラム」(HLPF)といった、国連の催しに出席している人のための、歓迎の集まりやオリエンテーションの研修を提供します。2021年には、数名のSSNDが、「ハイレベル政治フォーラム」のための実際の訓練や集まりや、「女性の地位委員会」に参加していた奉献生活者の集まりに出席しました。

各月の第2金曜日に、「正義のための宗教連合」は、みなさんがオンラインの「世界の共同体の時間」に参加するよう招きます。みなさんは世界中の奉献生活者に会い、祈り、正義の懸念を分かち合い、国連の「正義のための宗教者連合」のメンバーの弁護について学ぶでしょう。さらなる情報は正義のための宗教者連合―世界の変容の中心にある正義(jor2030.org)をご覧ください。

キャッシー・アラタ追悼のために

(元国際シャロームコーディネーター1999年~2007年)

キャッシー、何度も、私たちは心から分かち合いましたね。あなたが逝ってしまったことが信じられません。しかしながら、あなたは、どのように預言的に、貧しい人たちの叫びと、地球の叫びを聴き、それに応える時、正しく行動し、あわれみを愛し、あなたの神と謙遜に歩むということの証しを、私たちの中に遺してくださいました。今、神との完全な一致のうちに、私たちの傷ついた世界の平和と正義のためにとりなしてください!

シャローム/国連NGOニュースレターはSSNDの出版物です。
via della Stazione Aurelia 95    00165 Roma · tel. +39.06.6652.011    fax: +39.06.6652.0234.