
紹介
「教育の改革」というテーマには、2つの側面があります。ひとつは、人々、家族、地域社会、そして最終的には私たちの世界を改革するための教育です。二つ目の側面は、私たちの努力がその都度人々の現状に合致し、人々を豊かで充実した状態へと導くように、常に教育を改革していく必要があるということです。ノートルダム教育修道女会のシスターたち、そして私たちのカリスマを生きようとしているすべての人々にとっては、これは新しい取り組みはありません。会憲「遣わされている(You Are Sent)」の第23条は、「私たちの存在と行動の全てにおいて、私たちは教育者なのである。私たちは、成長を促す生き方や奉仕を絶えず選んでいく。種々の必要に応じつつ、多様性に富む使徒的奉仕、特に人間の開花を助ける分野での具体的な奉仕にたずさわる。」ということを私たちに思い起こさせてくれます。
祈りましょう
は何をしたらいいのでしょうか? 私はどうあるべきなのでしょうか? 私たちは何をしたらいいのでしょうか? 私たちはどうあるべきなのでしょうか?私に自分の使命と呼びかけが何であるかを教えてください。私たちの使命と呼びかけが何であるかを教えてください。私が変容できるよう導いてください。私たちが変容できるよう導いてください。
体験
2020年10月、教皇フランチェスコは、バチカンで世界の宗教の代表者とともに、「教育に関するグローバル・コンパクト」と題して、教育の3つの重要な次元に焦点を当てた会議を開催しました。
– すべての教育プロセスの中心に人を据えること
– すべての人に質の高い教育を提供するために、最高のエネルギーを投入すること
– 地域社会に貢献することを希望する人材を育成すること
2022年10月には、私はバーチャルの「教育に関するグローバル・コンパクト」のセミナーに参加しました。より人情深き、慈愛深い心とシステムへと改革していくことが、私たちのコラボレーションの中心でした。
この取り組みの広大さには本当に驚かされました。人が教育プロセスの中心だという考えそのものが危険であったり、すべての人に質の高い教育を施すという目標が馬鹿げてる、といった傾向にある政治や社会情勢の環境に置かれている多くの宗教家たちの多大なる勇気と信念に感動しました。SSNDのシスター方の活動を通しても、この現状が事実であることを私もよく知っていますが、想像以上にこれは大きな課題だということを知りました。
最初は、第一世界(先進国)に住む私から見ると、これらの目標は簡単に達成できていることをありがたい、と同時に多少の罪悪感すら感じました。しかし、よく考えてみると本当に達成されているのでしょうか。私たちの都市部や地方方面にも教育の行き渡っていないところがたくさんあり、更に、私たちには世界中の兄弟姉妹を教育する責任があるのではないでしょうか? 自分の住む地域でも、世界中でも、やるべきことはまだまだたくさんあります。
もしかして私が最も力を注ぐべく取り組みは、上記に記載されている次元の内3つ目の次元「地域社会に貢献することを希望する人材を育成すること」かもしれません。地域社会に奉仕しようとする人々を励まし、指導し、支援する、特に、地元でも世界的にも、教育の行き届いていない地域で。南スーダンであろうとミズーリ州南部であろうと、私たちにはまだやるべきことはたくさんあります。
資源が豊富な地域社会に身を置く私たちは、質の高い、人を中心としたすべての人のための教育という夢を優先し、世界各地域間の格差を常に重点に置くことが大切です。知識は力です。その力を使って人を高めるという取り組みは、聖なる行為です。
リフレクション
「遣わされている」は、人、教育者、そして世界についてのビジョンを提示します。これは、福者テレジアのビジョンを受け継ぎ、現代社会のために私たちのミニストリー(使徒職)の概念を立て直したものです。それは、まず第一に、そして基本的に、自分自身を教育者、改革者、正義の実践者であると考えることです。私たちは、私たちの存在と行動のすべてにおいて教育者なのです。私たちは、世界的な視野を受け入れ、世界的な目で現実の世界を凝視し、世界的な心で世界を知り、世界的な心で世界を愛するために心を開くように召された教育者です」(シスター・ミリアム・ジャンセン、SSND, “Grasping the Full Meaning of our Educational Vision(教育理念の全容を把握すること)”、2006年8月12日)。
人の能力を高め、人間の尊厳を促進するために働き、今日の世界がポジティブな方向に根本的に変化していくためにはどのような行動を起こす必要があるのでしょうか?私が自分の職務を果たすことを励まし促すような、人と世界のビジョンとは何でしょうか?
教皇フランシスコの『Let Us Dream』のプロローグに書かれているように、「私たちが大きな夢を描く時が来ました。私たちが何を大切にし、何を望み、何を求めているかという優先順位を見直し、思い描いた夢を日々の生活の中で実行に移すことを決意する時なのです」。 今私の心に浮かぶ言葉は、イザヤが自分を通して神から言われた言葉に似ています:さあ、よく話し合おう。そして大きく夢を持とう」。
私たちのどの使徒職においても、教育を改革するという観点から、人を中心に据えるという決意に忠実であるために、私たちが優先的に再考するよう求められているものは何でしょうか?
実践すべきこと
- 教師やその他の専門家を、財政的に有利な職業に就いている人と同じように励まし、祝福し、尊敬すること。
- 「教育の砂漠(教育の行き届いていない地域)」で奉仕する人々を支援する方法を見つけること。
- 生涯学習者であり、教育者であること。
- 困っている学校や学習者に本や物資を寄付すること。
- イエス様がされたように、誰も置き去りにすることなく、その人を中心に据えることを提唱すること。
- 教育関係者に声をかけて、励ましや支援を提供すること。
終わりの祈り
イエス様、あなたは生徒として、また教師として、教室やカリキュラムガイドの恩恵を受けることなく、この地上を歩まれました。私たちの教育システムの改革をどうぞ導いてください。思いやり、有効性、そして愛を持って学び、教えようとするすべての人たちとともに歩んでください。経済、教育、政治の各分野で、人道的な実践を行う社会を形成する道を示してください。私たちの全ての取り組みにおいて、共通の家である神の宇宙を大切にし、尊敬することができますようお導きください。
国際シャローム・ネットワークのために、セントラルパシフィック管区の
シスター・ジョーン・アンダート、SSNDが作成。
グラフィックは、第24回総会の「指針ステートメント(声明)」より引用。
デザイン: 修道会コミュニケーションズ部門